霊園と在来仏教
お墓のある場所を霊園と言ったり、あるいは墓地と言ったりしますが、何か違いがあるのかと思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
でも霊園も墓地に変わりはなく、どちらかと言うと、公園のようなきれいで明るい墓地を示す言葉とされているようで、公園墓地という言い方もあるようです。
このような霊園ですが、
その経営主体には決まりがあり、「地方自治体」か「宗教法人」か「公益財団法人」の三法人格に限られているとのことです。
またこれらの経営主体は、行政から審査を受けて許可を得ることになっているため、中長期的に破産しにくいところが選ばれており、その意味では、倒産や破産といったことのないよう配慮されていると言えます。
このような霊園ではそのほとんどが「宗教は自由」とされていますが、中には「在来仏教に限る」という所もあるようです。
この「在来仏教」とは、
日本に古くからある伝統的な仏教の宗派を意味しており、現存している宗派は13宗派と言われています。
その13宗派というのは、法相宗、華厳宗、律宗、天台宗、真言宗、浄土宗、浄土真宗、日蓮宗、時宗、融通念仏宗、曹洞宗、臨済宗、黄檗宗とされています。
いくつかの宗派は耳にすることも多いと思いますが、初めて聞く宗派もあるのではないでしょうか。
例えば「黄檗宗(おうばくしゅう)」というのは、
江戸時代初期に中国の明から伝来した宗派で「真空大師 隠元」を開祖としています。
臨済宗や曹洞宗などと同じ禅宗の流れをくむ宗派で、宇治市の万福寺を総本山としており、禅の体験研修なども行っているとのことです。
古くからある伝統的な宗派ということなら、ほとんどがこの中に入るのでしょうが、皆さんも一度ご自分の実家の宗派を確認してみてはいかがでしょうか。