もうすぐお盆の時期になりますが、この時期にお墓参りに行かれる方は多いのではないでしょうか。
お盆には
新盆(7月13日~16日の4日間)と旧盆(8月13日~16日の4日間)がありますが、一般的に「お盆休み」と言えば旧盆を指しているようです。
とりわけこのお盆の時期にお墓参りに行くことが多いのは、お盆の由来によるものとされています。
釈迦の弟子の一人が亡き母が苦しんでいるのを知って、釈迦に救う方法はありますかと尋ねたところ、「修行が終わった頃に手厚く供養をすれば、その功徳により救うことができる」と言われて、そのようにしたことがお盆の由来とされています。
修行が終わったのが旧暦7月15日だったことで、この時期に祖先を供養することでその功徳によって祖先が苦しみから逃れて極楽往生できるとされ、今に至ったものと思われます。
どのようにすれば
極楽往生できるかということについては各宗派で異なるところですが、大別すると亡くなったらすぐ往生できると説く場合と修行や功徳によって往生できると説く場合に分けられるようです。 その意味ではお盆の風習は修行や功徳を施すことで往生できると説く方の影響を受けて行われるようになったと考えるのが自然な考え方のようです。
この時期には
先祖の霊が帰ってくるとも伝えられていますが、帰ることができるのも手厚い供養を行う子孫の気持ちに免じてというような考え方があるのかも知れません。
死後の世界がどうなっているかはなかなか知ることができませんが、功徳を施すことが人間関係を円滑に保つことにつながるということは、これまでの経験からも間違いのないことだと思います。その意味では亡くなった人への功徳も同様に評価されると考えることには無理はないような気がします。
忙しい昨今、なかなか時間がとれないという方も多いかと思いますが、せめてお盆の時期だけでも亡くなった人達を思いまた自らを省みてお墓参りに行かれたらいかがでしょうか。
なつかしい記憶が蘇り、心も鎮まり、きっと良い功徳になると思います。