「お墓参り」は多くの皆さんが既に経験されていることと思いますが、作法といわれると知らないことも多いのではないでしょうか。
なんとなく他の人がしていることを見ながら、真似ているというのが現実の姿だと思います。
たとえば、
映画やテレビで「お墓の上から水をかける」というシーンを見たことも何度かあるのではないでしょうか。
特に夏の暑い日などは涼しげで、また清めている感覚もあり、そんなに違和感をいだくことでもないような気がします。
でもそのように水をかけることは、ご先祖様に対し「冷や水を浴びせる」ことになるという考え方もありますし、さらに水をかけることによって墓石が痛みやすくなるということもあり、避けるべきことの一つだとされているようです。
お墓の掃除を終え、
供花をして、お線香に火をつけたら、お参りになりますが、このお参りに順番があることをご存知でしょうか。
お参りの順番は故人との縁を大事に考え、縁の深い方からはじめるのが礼儀という考え方があります。
その意味では同じ兄弟でも、故人と一緒に暮らしていた方からはじめるのが礼儀ということになるのでしょうか。
このように
「お墓参り」という一つの行為にも、いろいろな考え方があり、それによって作法が決まっているようですが、一番大事なことは作法を間違えないことではなく、故人に対する気持ちだと思います。
生前の縁に感謝し、冥福を祈り、自分の心を豊かにすることが、一番求められることだと思います。
作法や礼儀に凝り固まって、肝心の心を忘れないように気をつけたいものですね。