こんな報道がありました。
【おひな様は右?左? どちらが正しい? 専門家にひな人形の「謎」を尋ねた】
「現在はひな壇に向かって左に男びな、右に女びなが標準的な飾り方です」。そう語るのは、日本人形協会の広報委員を務める福田喜作さん(59)だ。ただし左右が逆でも間違いではないという。日本では古来「左が尊い」とされ、かつては向かって右が男びなだった。伝統を重んじる京都のひな飾りは昔ながらの飾り方を残している。
いつから男びなと女びなの位置が逆転したのか。福田さんによると、きっかけの一つが昭和天皇の即位の礼だという。「世界各国の要人が参列する中、右を上位とする国際儀礼に従って天皇が向かって左、皇后が右に並んだことで、その後のひな飾りも倣ったといわれています」。(西日本新聞 配信)
記事中「左が尊いとされていた」とありますが、
まずは左右で尊さが異なるという考え方があること自体に驚かされました。かっては男びなが左に飾られていたのもその考え方によるものだったらしいのですが、現在ではそれが逆になりつつあり、その理由も「国債儀礼では右を上位とする」という考え方に基づいているとのことで、またまた驚かされることになりました。
一般的に
上下の位置については文字通りで、尊さの基準として何の違和感もありませんでしたが、左右でも異なるということについては、大いに違和感を覚えました。
それにしても「どちらが尊いか」という考え方を余儀なくされるのも、昔の権力者にたいする敬意の表し方から発するもので、次第にどちらでもよくなっていくことが、良い世の中になっているかどうかの指標として使えるのかも知れないと、ふとそんなふうに思いました。