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今日は墓石に使われる石材について調べてみましたのでお伝えしたいと思います。

墓石に使われる石材は固くて耐久性があることが大事な要素となるため、大きく「花崗岩」「閃緑岩(せんりょくがん)」「斑レイ岩(はんれいがん)」「安山岩」の4種類の石材に分けられるようです。

一般的にマグマが冷えて固まってできた岩石のことを

火成岩(かせいがん)と呼びますが、冷え方によって火山岩と深成岩との2つの岩石に分類できます。

マグマが地表や地表近くで急に冷えて固まってできた岩石は火山岩と呼ばれ、マグマが地下深くでゆっくり冷えて固まってできた岩石は深成岩と呼ばれます。

この火山岩と深成岩は、

その作られ方(冷え方)から大きな特徴があります。火山岩には、結晶になれなかったガラス質(石基(せっき))の中に,結晶になれた斑晶(はんしょう)が散らばる斑状組織(はんじょうそしき)という特徴が見られ、また深成岩には、ほぼ同じ大きさの結晶が組み合わさった等粒状組織(とうりゅうじょうそしき)という特徴が見られます。

冷え方で大きく2つに分類しましたが、

マグマの中には高温の部分もあれば低温の部分もあり、その範囲は1200℃~800℃と言われています。

この高温部分(1200℃)が冷えて固まった岩石には、火山岩(急冷)では玄武岩、深成岩(徐冷)では斑レイ岩が有名で、Caに富む斜長石やかんらん石の割合が高くなります。

中温部分(1000℃)が冷えて固まった岩石には、火山岩(急冷)では安山岩、深成岩(徐冷)では閃緑岩が有名で、輝石、角閃石の割合が高くなります。

低温部分(800℃)が冷えて固まった岩石には、火山岩(急冷)では流紋岩、深成岩(徐冷)で花崗岩が有名で、Naに富む斜長石や、カリ長石、石英、雲母の割合が高くなります。

「花崗岩」は、

灰白色で黒いごまのような点々があるのが特徴とされ、通常、御影石(みかげいし)と呼ばれています。

強い硬度と美しさを持ち耐久性に優れており、色合いとしては、白・ピンク・赤があります。後に出てくる「閃緑岩」や「斑レイ岩」が「黒みかげ石」と呼ばれるのに対し、「花崗岩」は「白みかげ石」と呼ばれています。

「閃緑岩」は、

「花崗岩」に比べ輝石、角閃石などの有色鉱物が多く、「花崗岩」より黒っぽい印象ですが,「斑レイ岩」ほど黒くはありません。同じ「黒みかげ石」でも、「斑れい岩」よりも薄めの黒という印象の石材です。

両者にふくまれている斜長石の灰長石成分が50を超えるものは「閃緑岩」に分類され、それよりも少ないものは「斑レイ岩」に分類されているようです。

「斑レイ岩」は、

白い斜長石、黒(暗褐~緑黒)の輝石類・角せん石、黄緑色(褐緑色)のかんらん石などが粒状に集合しており、「花崗岩」や「閃緑岩」よりも黒っぽく見えます。「黒みかげ石」と呼ばれ、堅いので比較的小さい石造物に用いられているようです。

「安山岩」は、

灰褐色の色調のものが多く、光沢はほとんどありませんが、「花崗岩」に似た色と斑紋を持つ美しさがあります。硬い石質を持ち、強い耐久性や耐火性を備えているため用途も広く、墓石の他にも一般住宅のコンクリートを飾る貼り石や敷石などにも使われています。

これまで4種類の石材について詳しく見てまいりましたが、目の粗さや色合いなどを加味して分類すると300種類以上に分けられるそうです。

価格帯としては、

墓石工事費(墓石・彫刻・工事)を含めて80万円前後が一般的なものとされていますが、50万円以下でも充分あるようです。ちなみに高額なものとなると150万円~500万円となり、中には外柵もすべて高級石材を用いた大きな墓石で2000万円というものもあるようです。

高級石材として関係者の間で知られているものには、

「安山岩」の神奈川県真鶴の小松石や、「花崗岩」の香川県庵治地方の庵治石(あじいし)があります。ちなみに小松石は東の横綱石と呼ばれ、庵治石は西の横綱石と呼ばれているようです。

一般的耐久性は

30年~50年と言われていますが、高級石材になると、二百年は彫られた字が崩れたり、赤茶色に変色したり、艶が無くなったりしないとも言われています。

少しでも高級な石材にして、長年の風雨に耐えられるお墓にするという考え方が主流かも知れませんが、高級さは求めず、5年に1度くらいの割合でお墓のクリーニングをしてきれいにするという考え方もあるようです。

高級石材のお墓は羨ましい限りですが、「形あるものはいつかは壊れる」という方が自然で良いのではと、何となく思いたくなるのは庶民のひがみでしょうか。

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